低血糖にはいくつか定義があります。
その中でも『他者からの手助けが必要な程度』の低血糖を
重症低血糖と呼ぶことが多いです。
低血糖の症状は人それぞれです。
よくある症状は
『おなかがすく』
『いらいらする』
『手が震える』
『ぼーっとする』
『動悸がする』
『汗をかく』
『聴覚や視覚が一時的に悪くなる』
などの症状があります。
夜中に気付かないうちに低血糖を起こしていると起床に
『悪夢をみていた』
『起床時の頭痛、異常な汗をかいたあと』
などがおこることもあります。
数値でいうと70未満と定義することが一般的です。
糖尿病の患者さんのすべてで低血糖が起こるわけではありません。
特に重症の低血糖は
①インスリン
②SU薬 グリニド薬
(当院で主に処方している処方名は グリメピリド、ミチグリニド)
の2種類以外で起きる事はほとんどありません。
必要以上に怖がる必要はありませんが、備えは必要です。
低血糖時の対応は当然糖質の摂取です。
ジュース、アメ、チョコ、オニギリ、パン
吸収が早いのは液体ですね。
問題は自身で対応できないほど体調が悪くなった時です。
これまではグルカゴン注射といって
瓶に入った粉をまるでワクチンのように溶解して注射していました。
ただこれは一般の方にはハードルが高く、ほとんど出回っていませんでした。
近年は鼻からワンプッシュで投与できる薬剤が開発、処方されています。
上記①②のお薬を使用中で、特に他者の助けを必要とするような低血糖経験した方は備えておくと安心ですね。
その際は当院含めたかかりつけ医や看護師、薬剤師などに相談してもよいと思います。