点鼻グルカゴン製剤(主にご家族などが使用する低血糖の救急処置薬です)

遅くなりましたが今年もよろしくお願い致します。

今年はコロナワクチン接種が始まります。その効果に期待したいですね。

よく「先生はワクチンを打たれますか?」と聞かれますが私の答えは「迷わず打ちます」です。

詳細はここでは控えますがかなり良い成績が出ていると思います。

 

さて、今回は点鼻グルカゴン製剤についてです。

当院通院中で必要と思われる方には順次アナウンスを行っていますが「低血糖」という血糖値が下がりすぎて体調が悪くなる事象です。詳細はこちらをご覧ください【低血糖について】

特に、重症で意識が悪くなったりして家族などが対応するときにはこれまでは、血糖値をあげてくれるグルカゴンの注射製剤というものがありました。

しかし緊急時に針や薬の攪拌などの作業を伴うため必ずしも容易とは言えない部分がありました。

2020年10月に鼻の穴から投与する製剤が新しく処方できるようになりました。

これはまるで花粉症の点鼻薬のようにノズルを鼻の穴に入れ、ボタンを強く押すだけの非常に簡単なものです。

低血糖自体を必要以上の怖がる必要はありません。しかしインスリンやSU薬という比較的強いお薬を使った上での低血糖を繰り返していると、カウンターホルモンといって血糖値を上げてくれるホルモンが反応しずらくなるのことがあります。

過去に意識を失い救急搬送されたことがある方は、常備しておくと安心かもしれません。

ご家族などで心配な方も、これがあると安心感が高まると思います。工場出荷から約2年の使用期限があります。

詳細は医師か薬剤師にご相談いただくとよいと思います。