10月12日(土)台風19号の対応について

明日12日(土)は診療を行います。

ただし交通機関の規制等が予想されますのでご予約の患者さんにおかれましては

早めに受診をおすすめいたします。

明日は予約の患者さんが終了次第診療終了といたしますので

予約外で受診を検討中の方におかれましては早めの受診をお願いいたします。


インフルエンザワクチンの接種開始致しました。

今年はインフルエンザの流行が早いですね。神奈川でも学級閉鎖が出ています。

当院でもインフルエンザの予防接種を10月1日から開始致しました。

コクーン戦略をご存知ですか?

重症化しやすい乳幼児や高齢者を「繭」で包むようにみんなでワクチンを打って守るという戦略です。

ですので乳幼児や高齢者だけでなく元気な若い人も打ったほうがよいのです。

もちろん糖尿病の方々は「基礎疾患を有する」というグループに入りパンデミック(爆発的に増える感染症)ワクチンであるインフルエンザ予防接種の優先対象ですので当院では定期通院患者さんにはワクチンを勧めています。

特に今年来年とスポーツの祭典が多く(これをマスギャザリングといいます)感染症の流行が懸念されています。

いまでもワールドカップやオリンピックのたびに感染症は世界中で流行しているのです。

かかりつけの方であれば当日打てることが多いですが、できれば事前予約をお願いいたします。

 

海老名市のインフルエンザ補助は今年も

①中学3年生の方は1000円

②65才 77才 88才 の方は無料

③65才以上の方は1000円

です。

 

綾瀬市、座間市は65才以上1700円の負担となっております。

自費の方は4100円となっています。

どうぞよろしくお願いいたします。


インスリンは怖い?

「インスリンは怖いものだ」

「だいたい低血糖を起こし救急車で運ばれる」

「近所の人はインスリンを打ち始めた後に亡くなった。だからあれを打ったらもうおしまいだ」

「いちど打ったら一生やめられない」

 

はい!当然間違いですね。誤解の原因は

✔ 1型糖尿病と2型糖尿病の区別がついていないこと

✔ 2型糖尿病の中でもインスリン分泌能力の差があることを知らないこと

です。

 

2型糖尿病は太っている人がなる病気でしょうか?

この考え方は正しくありません。

 

アメリカ人と日本人どちらが糖尿病が多いでしょうか?

摂取カロリーが多いのはアメリカ人で自動車保有率の高いのはアメリカ人です。

でも2型糖尿病の発症率は同程度なのです。

 

これはインスリンを出す膵臓という臓器の力の違いが影響しています。

 

すごく単純に申し上げると、体重の多い2型の患者さんはやせれば糖尿病は良くなります。

しかしやせている2型糖尿病の患者さんはこれ以上やせることはできません。

 

糖尿病で通院中のみなさんは自分のインスリン分泌能力をご存知ですか?

これがなんとなくでもわかる人はバッチリです。

これがまったくわからない人は要注意かもしれません。

 

空腹時採血で知ることができますので診察時にお申し出ください。

(採血が必要と思われる患者さんには診察室で案内しているはずですよ)

 

ちなみに当院のデータではインスリンが開始になった2型糖尿病患者さんのうち

(不定期通院や過度の飲酒の患者さんを除き)

約50%はインスリンを離脱することができています。

 

当院は開院してまだ3年ですが

入院が必要なレベルで高血糖であった患者さんでも通院を終了し

当院を卒業し健康診断でフォローとなった方も複数おられます。

 

基本的にインスリンはとても良い物です。

自身の体から出ている足りないものを補充するイメージです。

インスリンが発見されて約100年。

医学は日進月歩です。つい10年前と比べてもまるで別の世界のようです。

インスリンも細かく進化しています。

 

自己血糖測定器やポンプ、持続血糖測定器しかりです。

当院では専門の知識をもった医師と、スタッフが対応いたしますので

疑問に感じたことはなんなりとご相談ください。


牛乳は10回噛んで?

暑いですね!熱中症のニュースが多いですが、皆さま体調はお変わりないでしょうか?(糖尿病と熱中症、脱水についてもそのうち書かなくてはと思っています。)

今日の題名、私の祖母の良く言っていた言葉です。

小学生の頃、『??なんでだろうな?? よく意味が分からないな』と正直思っていました。暑い日に冷たい飲み物を一気にのんだらおいしいですよね。

たしかに冷たい飲み物や熱い食べ物などは食道がんのリスクなどになるのですが、今回は糖尿病のお話しです。

糖尿病は食事と関係の強い病気ですよね。たとえば野菜から先に食べるベジファーストだったり、寝る前に食べないようにしたり、食事の間隔をあけ過ぎないようにしたり。

いろいろとコツはあるのですがその中でも『食事を食べるスピード』が糖尿病との関連が深いという研究が福島県立医科大学から世界に向けて出ています。(Sci Rep. 2019 Jun 3;9(1):8210)

別に同じカロリーを食べるのだから速度は関係ないのでは?と思うかもしれないのですが、これにはストレスだったり咀嚼のエネルギーだったり理由がいくつかあって詳細は省くのですが、個人的に気になるポイントを一つ。

よく噛むと唾液が多く出て、その刺激で腸からGLP-1といって血糖値を下げてくれるホルモンが分泌される可能性があるということです。

このGLP-1というのは最近10年くらいの注射薬で、インスリンとは異なる低血糖を起こさず体重増加も起こさないホルモンのことです。

もちろん私の祖母は普通の主婦でしたからGLP-1を知っていたかというとそんなわけはありません。

『牛乳を10回噛んで飲みなさい』というのはおなかを冷やさないとか、そういう意味だったと思うのですが糖尿病についてもゆっくりよく噛むのは意味があるということです。

外食チェーンでは平均食事時間が3.5分というところもあるそうです。理想は野菜5分、お肉などの主菜5分、米10分 計20分とされているようです。

お仕事をされている方の一部には『食事を早く食べるのが優秀な証』のような考え方もあるかもしれません。今一度食事の速度を見直してみませんか?

もしご家族と一緒に食べるのであれば最後に食べ終わる。外食をするなら同時に頼んだ人よりも遅く食べ終わるだけでも良いかもしれません。

そんな小さな習慣の積み重ねが血糖値の改善につながるかもしれません。

ベジファーストについても芋やトウモロコシを避けるなどポイントがございます。

当院では管理栄養士による栄養指導も行っておりますし、診療の時にもし疑問点がございましたら直接院長までぜひお尋ねください。