薬の名前、由来。週1投与インスリンの名前は? 

薬の名前って覚えにくいですよね、、、

カタカナでややこしくて。

でも中には覚えやすいお薬もあります。

消炎鎮痛薬の『カロナール』が「症状が軽くな~る」からきていたり

利尿剤の『ラシックス』が「Last Six(6時間効果が続く)」だったり

武田薬品の薬が「タケスリン」「タケプロン」「タケキャブ」だったり各社趣向を凝らせています。

糖尿病だと「ノボノルディスクファーマ」の早く効くインスリンが「ノボラピッド」

ちなみに本当かわからないのですがキーボードで打ちづらい名前を付けるとお薬があまり使用されないとか・・・(忙しい医師がタイピングしずらいため避けてしまう?)

個人的に好きなのは神奈川県に工場のある第一三共さんの糖尿病薬である「カナグル(カナガワ+グルコース=糖)」

そして同第一三共さんの糖尿病薬である「テネリア」

そしてそして「カナグル」と「テネリア」の合剤である『カナリア』です!

 

そんな中

ついに待望の週1回のインスリンが登場しました。名前は『アウィクリ』。

やはりonce a week/weekly をもじったものでしょうか。

 

週に1回で基礎インスリンの効果が長持ちします。

ただし注意点があります。

①1週間の中でも多少ムラがあるためインスリンが全く出ていない1型の方には必ずしもベターとは言えない。

➁食事がとれなくてもインスリンが効いてしまうため風邪などの時に低血糖対策が必須

③新薬なので来年の1月までは「14日毎の受診が必要」です。

 

院長が考える良い適応の方は

・遺伝的にインスリン分泌が少なくやせ型 かつ 1日1回の基礎インスリンで安定している。

・高齢で在宅医療や認知症など活動量が低下している方で厳格な調整が不要な方。

です。

 

適応と考えられる方にはご案内しますが、興味があれば診察室か採血室で聞いてくださいね。

食後の高血糖に効果はありませんので食前に打つ早く効くタイプのインスリンの代替にはなりませんのでご注意下さい。

いずれにせよ糖尿病のお薬の領域は世界的に開発、改善が続いています。

普段使用するお薬が減るに越したことはないですが、一方で良いお薬ができて糖尿病がより簡単に制御ようになることも良いことですね!

糖尿病の難しい所は患者さんの性質が大きく異なり同じに見える患者さん同士でも薬の効果が全く異なることです。

これは心臓病や呼吸器の病気と大きく異なります。

糖尿病のお薬は内服だけでも10種50品程あります。

注射剤も20種類以上あります。

調整がうまくいかない方はいろいろ試してみるのも一つの手です。

 

 

 

 

 


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