肥満症治療薬の採用は大きな病院のみ。

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

昨今体重減少効果のあるお薬が上市され話題になっております。
特にアメリカを中心として肥満症の治療が進んでいます。

本邦において現時点で保険適応のある肥満症治療薬は原則ございません。
またこれから新たに上市される肥満症治療薬は以下の条件が設けられる予定です。
➀最大投与期間は17か月間
➁2カ月に1回以上 管理栄養士による栄養指導を受ける必要がある。
➂常勤の医師が日本循環器学会・日本糖尿病学会・日本内科学会の専門医を有している。
➃上記学会から教育研修施設として認定された施設である。

本邦において➃を満たすクリニックはほぼなく、総合病院か大学病院
このあたりだと海老名総合病院さん以上の規模をイメージしていただけると良いと思います。
また新薬であるため2週間に1回の通院が必要になります。
ですので比較的混雑している大きな病院に2週間毎に通院できる方で
BMIが30以上、もしくは27以上で糖尿病などの持病がある方が適応になると思われます。

日本の特徴である国民皆保険制度は昨今の円安や高齢化で維持が難しくなっています。
おそらく保険適応を拡大すると急激な需要の高まりや、誤った使用を避ける目的で条件あり となっていると思います。
待ち時間の少ないクリニックで手軽に保険で診療を受けられるということは、少し先の話になりそうです。


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